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2.技能実習制度の歴史

はじめに

技能実習から特定技能・育成就労の流れを考える連載(全4回)
第1回では、現行の技能実習制度について解説しました。第2回となる今回は、技能実習制度の歴史について説明していきます。

今回の記事は、とくに1990年以前について、次の資料を参考にしています。

【参考文献】
『外国人労働者受け入れと日本社会 技能実習制度の展開とジレンマ』2015 上林千恵子(東京大学出版会)

1.黎明期(〜1981)

現在の技能実習制度に続く外国人材の受入れは、昭和40年代(1965〜1974)ごろから行われていたようです。じつをいうと、外国人材に対する研修自体は、それ以前から行われていました。ただし、そちらは現在、JICA等が行っている純粋な国際貢献としての研修(在留資格「研修」)につながっており、技能実習制度とは別の流れと考えてよいでしょう。




 

技能実習の性質を持つ外国人材の受入れは、海外に進出した企業が海外拠点のレベルアップを図るために、現地の人材を日本の拠点に呼び寄せて行った研修が起源とされています。ですから、技能実習制度は、現在では少数派である企業単独型から始まっていることになります。もっとも、海外進出のハードルが現在より高かったこともあり、中小企業が単独で実施するのはかなり困難な状況でした。

一方で、1972年の日中国交正常化から数年後、民間の往来が可能になると、中国からの「出稼ぎ労働者」を日本の中小企業に受け入れる合法的な方法が模索され始めました。このころ、岐阜県の地場産業である縫製業の中小企業団体が、岐阜県知事や県会議員等と共に日中友好使節団を結成して交渉を進めていたようです。

このような流れの中で、1981年の入管法改正により、1982年から入管法第4条第1項第6号の2*に「本邦の公私の機関により受け入れられて産業上の技術又は技能を習得しようとする者」が加えられました。

こうして「技術研修生」と呼ばれる在留資格が創設されたことにより、研修生の受入れが加速していきます。

*第6号(の1)「本邦の学術研究機関又は教育機関において特定の研究を行い、又は教育を受けようとする者」=留学




 

2.研修制度の整備(1982〜1992)

(1)在留資格「研修」の創設

1982年から研修生の在留資格が正式に認められるようにはなりましたが、当時はまだ企業単独型での受入れしか認められていませんでした。そこで、中小企業団体が現地に合弁企業を設立して、「自社(団体)の海外拠点からの受入れ」という体裁を整えるなど、法制度に合わせるための工夫がなされていました。こうした民間の動きが、現在の主流である「団体監理型」の技能実習につながっているのです。




 

当時の日本では、農村からの出稼ぎ労働者が減少傾向にありました。また、サービス業に就く若者が増えたこともあって、地方の中小製造業者は深刻な人手不足に悩まされていました。そのため、人材不足による地場産業の衰退を防ぐために、地方自治体や公的機関も、研修生の受入れには積極的に関わっていたようです。

1980年代後半になると、好景気によって人手不足が深刻化するのと同時に、不法就労者の増加も問題になってきました。これを受けて、1989年に入管法が改正されます(施行は1990年)。この改正によって、在留資格「研修」が創設されました。ちなみに、在留資格「定住者」や「不法就労助長罪」も、この改正によって新設されています。




 

このとき定められた「研修」の活動内容は、現在の在留資格「研修」とほぼ同じ文言で、「本邦の公私の機関により受け入れられて行う技術、技能又は知識の習得をする活動」となっています。細かい話になりますが、改正前の「習得しようとする者」が「習得をする活動」となりましたので、就労活動は資格外活動として扱われ、明確な入管法違反となったのです。

出入国管理及び難民認定法(1989)第19条(在留)
別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者は、次項の許可を受けて行う場合を除き、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に掲げる活動を行つてはならない。
一(略)
二 別表第一の三の表及び四の表*の上欄の在留資格をもつて在留する者 収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動

*研修は四の表

また、「産業上の技術又は技能を習得」が「技術、技能又は知識の修得」に変わっています。「習得」と「修得」の差はないようですが、産業上のものに限られなくなったことから、公益法人等での研修も正式に認められることになりました。そして「知識の修得」も活動内容に入っているので、もちろん座学による研修を実施することもできます。

(2)在留資格「研修」のポイント

当時の基準省令から、いくつかのポイントを確認してみましょう。

1 申請人が修得しようとする技術、技能又は知識が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと。

現在でも、技能実習法施行規則の第10条第2項第1号イに、ほぼ同じ規定があります。

4 申請人が受けようとする研修が申請人を受け入れる公私の機関(以下「受入れ機関」という。)の常勤の職員で修得しようとする技術、技能又は知識について5年以上の経験を有するものの指導の下に行われること。

現在の技能実習指導員に当たる人(研修指導員)を、常勤の職員から選ぶ必要がありました。

5 受入れ機関が実施する研修の中に実務研修(略)が含まれている場合は、当該機関が次に掲げる要件に該当すること(略)。
イ 研修生用の宿泊施設を確保していること(略)。
ロ 研修生用の研修施設を確保していること。
ハ 申請人を含めた受入れ機関に受け入れられている研修生の人数が当該機関の常勤の職員の総数の20分の1以内であること。
ニ 外国人研修生の生活の指導を担当する職員(以下「生活指導員」という。)が置かれていること。
ホ、ヘ(略)

ハで受入れ人数枠が、二で生活指導員の選任が定められています。なお、研修指導員とは異なり生活指導員には常勤要件がないため、非常勤職員でも担当することができました(現在は常勤が要件)。

6 受入れ機関が実施する研修の中に実務研修が含まれている場合は、申請人が次のいずれかに該当する外国の機関の常勤の職員であり、かつ、当該機関から派遣される者であること。ただし、(略)その他法務大臣が告示をもって定める場合は、この限りではない。

原則として企業単独型しか認めていませんが、法務大臣の告示による例外が予定されています。そして、1990年(平成2年)の「平成2年法務省告示第247号」によって、事業協同組合等が受け入れた研修生を組合員の企業において育成する方式が公表されました。この告示によって、団体監理型の研修が正式に認められることになったのです。




 

なお、この告示の中に「当該研修が当該団体の監理の下に行われるものであること」とあり、具体的には「当該団体の役員で当該事業の運営について責任を有するものが、当該団体以外の受入れ機関において行われる研修の実施状況について、3月につき少なくとも1回監査を行いその結果を当該団体の所在地を管轄する地方入国管理局の長に報告する」と定められています。つまり、現在でいう「定期監査」も、この時点で義務付けられていたのです。団体の役員に限定されており、むしろ現在より厳しい要件といえるかもしれません。

7 申請人が本邦において実務研修を受けようとする場合は、当該実務研修を受ける時間(略)が、本邦において研修を受ける時間全体の3分の2以下であること。

裏を返すと、3分の1以上は非実務の研修を実施しないといけなかったのです。在留資格「研修」の在留期間は「1年(、6月又は3月)」であったため、実務研修の上限は原則8か月間になります。

受入側からすると、費用をかけて外国から日本に人材を呼んでも、実務を担当してもらえる期間は1年にも満たないのです。そう考えると、実務を担当できる期間の長期化を望む声が増えてくるのも、当然の流れといえるのではないでしょうか。

もっとも、第1回「技能実習制度とは」で確認したとおり、未熟練の外国人材を正面から日本に呼んでくることはできません。そこで、「人づくり」を目的とする「技能実習制度」が創設されることになったのです。

3.技能実習制度の整備(1993〜2017)

(1)技能実習制度の創設

1993年(平成5年)の「平成5年4月5日法務省告示第141号(技能実習制度に係る出入国管理上の取扱いに関する指針)」によって、技能実習制度が創設されました。




 

この告示を(AIを使わずに)要約しつつポイントを解説してみます。

第1 技能実習制度の対象等
技能実習制度は、より実践的な技術、技能又は知識(以下「技術等」という。)の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することを目的とし、次のいずれにも該当するものとする。

現在の技能実習制度の目的につながっています。

1 対象者
一 在留資格「研修」で在留して、資格に応じた活動に従事している外国人
二 帰国後に本邦において修得した技術等を要する業務に従事することが予定されている者
三 在留状況等から見て、制度の目的に沿った成果が期待できる者
四 本邦の公私の機関との雇用契約に基づいて実習することにより、さらに実践的な技術等を修得しようとする者

在留資格「研修」終了後に、さらに実践的な技術等を修得しようとする者が対象となっています。「雇用契約に基づいて」と明記されたことによって、労働者として就労活動を行うことが正式に認められました。当然、労働者として労働基準法や最低賃金法などの適用を受けることにつながります。それに対して研修生は労働者ではないことから、引き続き労働基準法等による保護の対象外とされる状態でした。

2 研修成果の評価
実習希望者が本邦における研修活動により一定水準以上の技術等を修得したと認められること。
なお、この認定は財団法人国際研修協力機構が行う評価に基づいて行う。

告示に先立ち、1991年に国際研修協力機構(JITCO)が設立されました。法務省・外務省・通商産業省(経済産業省)・労働省(厚生労働省)によって設立許可がなされています。その後、受入れ職種の拡大によって、1992年に建設大臣(国土交通大臣)が主務大臣に追加されました。

研修から技能実習へ移行するにあたって、実習希望者(研修生から技能実習生になろうとする人)は一定水準の技術等を修得している必要があります。そこで、技術水準を確認するため、JITCOが評価試験を行うことになったのです。

なお、JITCOは実習生だけでなく受入れ企業や監理団体に対する支援も行い、現在では「国際人材協力機構」という名称で活動しています。
(詳しくは第1回を参照)

3 実習実施機関等
一 日本人と同等額以上の報酬を受けることを内容とする雇用契約を締結すること。
二 研修活動が行われている機関と同一の機関で行われること。
三 宿泊施設および帰国旅費を確保すること。
四 実習終了時にJITCOを通じて地方入国管理局へ報告すること。
五 過去3年以内に不正がないこと。

実習生を受け入れる企業等は、「実習実施機関」と呼ばれることになりました。なお、研修期間中の受入企業等は「第二次受入れ機関」と呼ばれ、「第一次受入れ機関」は監理団体を指しています。

上記のとおり、告示に「実習実施機関」の定めはありますが、監理団体には触れられていません。つまり、監理団体による監査は、入国1年目の研修の時期に限定されていたのです。

生活指導員や研修指導員(技能実習指導員)についても触れられていませんので、研修終了後は労働者として適切に扱うことに主眼が置かれていたのかもしれません。

4 滞在期間
研修活動の期間を合わせて2年以内の期間であること。

研修が1年間ですので、技能実習は1年間を上限として始まりました。

第2 在留資格の変更等
1 実習希望者は、法別表第1の5の表の上欄の特定活動の在留資格への変更の申請を行うこと。
2(略)

まだ「技能実習」という在留資格ができたわけではなく、技能実習制度が始まった当時は、特定活動の一つとして行われていました。

(2)技能実習期間の延長

1993年に技能実習制度が創設されたことによって実質2年弱の就労が可能になったものの、受入企業はもちろん、はるばる日本まで出稼ぎにやってくる研修生・技能実習生からも、さらなる長期化を求める声が上がっていたようです。

この要望を受けて、1997年に告示が改正されました。この改正によって、第1の4で定められている滞在期間が、「研修活動の期間を合わせて3年以内」となりました。つまり、2年間の技能実習を行えることになったのです。




 

また、他の職種でも実習生の受入れを希望する声が増え続け、1993年に17職種から始まった技能実習移行対象職種は、1999年に55職種まで拡大しています。

(3)在留資格「技能実習」の創設

「人づくり」を目的として創設された外国人研修・技能実習制度でしたが、活用が進むにつれ、外国からの「安価な労働力」の受入れ方法として利用する関係者が増加するなど、問題点も目立ってきました。

この問題を受けて、2006年に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3か年計画(再改定)」や2007年に閣議決定された「規制改革推進のための3か年計画」を経て、2009年に入管法が改正されます(施行は2010年)。

この改正によって、それまで特定活動の一類型であった「技能実習」が独立した在留資格になりました。それまで「研修」の期間だった1年目が「技能実習1号」に、「特定活動(技能実習)」の期間だった2年目と3年目が「技能実習2号」となり、名実ともに連続した活動になったのです。

在留資格「研修」も廃止はされませんでしたが、技能実習とは完全に別の制度となり、非実務の研修に限定して継続することになりました。冒頭で述べたとおり、現在ではJICA等による純粋な国際貢献を目的とした研修制度として残っています。



これに対して実務研修も実施するのであれば、入国1年目から技能実習の在留資格で、労働者として受け入れることになりました。つまり、1年目から労働基準法や最低賃金法で保護される対象となったのです。

もちろん、1年目から労働者になるからといって、入国当初に日本語や日本の生活ルールなどを教える必要があることに変わりはありません。そのため、実習生を労働者として企業に受け入れる前に、監理団体が一定の講習を実施することが義務付けられました。その結果、実習生が1年目に働くことができるのは、実質11か月間となっています。なお、監理団体による入国後の講習が義務付けられている点は、現行の技能実習制度と同様です。




 

また、1993年に技能実習制度が創設された当時は、監理団体による監理は入国後1年目の研修期間に限られていましたが、新制度では技能実習1号と2号の3年間を通じて実習監理が行われることになりました。それまでは、監理団体の目が届きにくくなる2年目以降に、不正が生じやすかったのではないでしょうか。3か月に1回以上の定期監査に加えて、現行制度と同じく1号の期間は月に1回以上の訪問指導の実施が義務付けられました。




 

他にも、欠格要件の新設や監理団体が重大な不正行為を行った場合の受入れ停止期間の延長など、規制の強化による適正化が図られています。

しかし、この改正によっても適正化は実現しませんでした。その一方で、少子高齢化が進んで労働力不足が深刻になっていく日本において、技能実習生の受入れニーズは着実に増加していきます。

実習生の受入拡大に伴って不適切な事例も増え、国際的な批判も受けるようになりました。そのような状況を改善するために、2016年に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が成立したのです(施行は2017年)。

名称のとおり、技能実習生を保護するために整備された法律といってよいでしょう。

4.技能実習生の保護に関する法律の施行(2017〜)

1993年の在留資格「技能実習」創設から25年弱、1982年の技術研修生受入れ開始からは35年近く経った2017年11月に、技能実習法が施行されて新たな技能実習制度が始まりました。これが2024年6月現在における現行制度です。




 

現行の技能実習制度については前回の記事で解説しましたので、ここでは旧制度から変更された点について、主なものを説明していきます。

(1)外国人技能実習機構(OTIT)の設立

技能実習法の施行に先立ち、OTITが設立されました。JITCOよりも強力な権限を持っているのが特徴といえるでしょう。例えば、監理団体や実習実施者に対して、法律に基づいて報告書の提出や実地検査の受入れなどを強制することも可能です。

また、技能実習計画の認定や監理団体の許可に関する事務も、OTITが担当しています。

(2)実習実施者の届出と技能実習計画の認定

実習実施機関は「実習実施者」という名称になり、初めて技能実習生を受け入れたときに届出が義務付けられました。届出制なので更新等の必要はありませんが、第1回で説明したとおり、技能実習生の受入れや2号への変更に際して、厳しい審査を受けて技能実習計画の認定を受けなければなりません。そのため、適切な体制を維持していかない限り、技能実習を続けていくことはできない仕組みになっています。

また、実習実施者の事業所ごとに、技能実習責任者の選任が義務付けられました。技能実習責任者は、技能実習法や入管法、そして労働法などを6時間かけて学ぶ養成講習を受けなければなりません。3年以内に法定講習を受けていることが技能実習責任者の要件の一つになっていますので、実質3年更新のようになっています。

なお、技能実習指導員と生活指導員に講習受講の義務はありませんが、受講していると優良認定の際に加点要素となります。

【参考】養成講習とは(JITCO)

(3)監理団体の許可

監理団体が許可制になり、要件が厳格化されました。技能実習責任者と同じように、過去3年以内に養成講習を受けている監理責任者を選任しなければなりません。

また、実習実施者に対する監査等が適切に行われているかどうかのチェックを、外部役員を置くか外部監査を行うことによって客観的に行っていく必要があります。なお、外部役員と外部監査人についても、過去3年以内の養成講習受講が義務付けられています。

(4)実習期間の延長

技能実習3号が創設され、最長で5年間の技能実習を行うことができるようになりました。ただし、優良な実習実施者が優良な監理団体の監理を受けて行う場合に限って認められています。

また、3号に移行する際に、技能実習生が実習実施者を変更することが認められました。これに対して、1号と2号の3年間は、同一の実習実施者の下で技能実習を行う必要があります。つまり、実習生が3年間は転職(転籍)できない状況は変わらなかったのです。

(5)送出機関の適正化

2017年から送出し国政府との間で二国間協力覚書の締結を進め、送出機関の適正化が図られています。

5.その他

(1)対象業種の拡大

在留資格「技能実習」が創設された2010年当時、研修から技能実習に移行できる「移行対象職種」は次のようなものでした。

  • 農業
  • 漁業
  • 建設業
  • 製造業(食品・繊維衣服・機械金属)
  • その他

当時の「その他」は、「食品・繊維衣服・機械金属」等には分類されない製造業または建設業に限られています。つまり、技能実習は生産現場で実施されるものであり、サービス業の現場での受入れは認められていなかったのです。

しかし、技能実習法が整備されていた時期に状況が変わってきました。まず、2016年に「自動車整備」と「ビルクリーニング」が追加され、2017年には「介護」も追加されています。

さらに、東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だった2020年には、「宿泊」が追加されました。なお、宿泊職種はフロント等の接客が中心であり、客室の清掃・整備をメインの業務とすることはできません。一方で、2017年からビルクリーニング職種の必須業務に、ベッドメイク(客室整備)作業が追加されています。

(2)外国人建設就労者受入事業

2015年度から2022年度にかけて、建設業において特別な外国人労働者の受入れが行われました。

東日本大震災からの復興や2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた施設整備によって一時的に増大した建設需要に対応するため、即戦力となり得る外国人材(技能実習修了者)の受入れが認められることになったのです。技能実習終了後の2年間延長制度といって差し支えないのではないでしょうか。

技能実習2号を修了した技能実習生を、特定活動の在留資格で、原則2年間を上限に受け入れられるようになったのです。具体的には、認定を受けた「特定監理団体」が「受入建設企業」と共同で「適正監理計画」を策定して、「外国人建設就労者」を受け入れる方式になりました。なお、特定監理団体と適正監理計画の認定は、どちらも国土交通大臣が行います。

同時期、同じく国土交通省の管轄である「造船」分野においても「外国人造船就労者受入事業」が行われましたが、やはり現在は終了しています。

このように、技能実習3号の創設前から建設・造船分野に限って技能実習の「延長」が行われていたのですが、もちろん他の業種でも受入れ期間の長期化を望む声はありました。

しかし、技能実習制度の枠組みの中で受入れ期間をさらに延長することは難しかったようです。まず、国際貢献という目的と外国人労働者の受入れという実態との差が、長年にわたって問題視されていました。また、実習生が支払う送出し費用の負担や職場移動の制限が失踪者を増やしている点も、引き続き国内外からの批判を受けていました。

このような状況の中で、技能実習制度とは別の枠組みで外国人労働者を現場に受け入れる制度が検討され、2018年の入管法改正(施行は2019年)によって在留資格「特定技能」が創設されたのです。

技能実習制度とは異なり、日本の人手不足を解消するために創設された特定技能制度については、次の第3回で詳しく見ていきたいと思います。

ちなみに、次回の参考資料はこちらの書籍です(プロモーションを含みます)。

「特定技能」外国人雇用準備講座〜特定技能外国人を採用する前にチェックしておきたい50項目〜』2020 井出誠・長岡俊行(ビジネス教育出版社)

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